雨/
松本 涼
知らないうちに
窓の外が雨になっていて
そして知らないうちに
雨は止んでいて
私は変わらず
想っている
雨が生まれる
辺りのことを
そこに住んでいるであろう
人たちのことを
美しく濡れながら
雨を見上げる
草木のことを
私の奥にいる
私のことを
浮かんでは消えていく
雫のような
イノチの音を
想っている
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