1013/唐草フウ
 
いま、わたしは
とてもかなしいのかな
うれしいのかな

シチューの丸く白いごぽごぽ
なにも変わらない、にちじょう。
そういえば今日は、しゅくじつだ
しゅくじつだった


おとといは、おきょうをあげた
おかあさんのおとさん(―お父さんのことを母はこういう)のめいにち
やっぱり何年たっても、涙は出るよう
ずっと変わりないしあわせがそこには、ある


ともだちのあかちゃんがしんだ
生まれて百日だった
何といえばいいのか分からない
でも自分のことばかり考えてしまう
そしてありがたくてなみだがでる

ずるいね
ごめんね


わたしの気持ちもごぽごぽしている
わかりたくても
そこでじっとしているほかできない
そしてやっぱりおなかは減るので
わたしはわたしをすごすほかにない


こんなときにしか
いや
こんなときだから

とりまくすべてのことが いとしくてならない




戻る   Point(9)