盟友 ・六九狂 vivienne に捧ぐ /服部 剛
 

手と手をつなぐ輪になって 
希望の夜明けのコーラスを 
合唱する日を待っている  

床に置いたリュックの開いた隙間から 
vivienneの自画像が僕を見る 
ジャケットからCDを取り出して 
ディスクマンの蓋をして 
イヤフォンを耳に入れる 

「ゴールデンスランバー」という 
夜明けを願って叫ぶ朗読を聞き
懐かしい気持で店を出て 
スクランブル交差点で立ち並ぶ 
信号待ちの人々の方へ歩いてゆく  

昨夜の別れ際 
握手を交わした時の 
あの頃と変わらぬ 
vivienneの 
瞳の光を思い出しながら 







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