受胎告知/ホロウ・シカエルボク
から、言葉は必ず忘れられてしまうものだから、それは俺が死に続けていることの証なのだということを―まさかこの俺の死臭を届けるわけにはいかないのだから―残さずに、余さずに、ねえ、俺の話したことにある種の受胎が描かれていたのを感じることが出来たかい?死に続けて欲しい、生まれ続けてほしい、連続するものにだけ宿命はあるはずだろう、まるで別人のように壊れていたって構わない、一瞬など誰にも制御出来ないのだから、俺は信じる、俺は信じる、俺は信じる、俺は信じる、俺の言葉がどこかで生き続けることを、晒された俺のかけらが――
新しい胚の中でぐずぐずと新しい死を生もうと振動し始めていることを――――
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