ノート(灰)/
木立 悟
もどかしく
朝は
窓の前に止まる
見えない器があり
ずっと何かに満ち
少しの揺れにあふれる
遠い声が来る
入ってこれない光
かき分けられてゆくかたち
にじみはじめる音のなかに
羽がひとつあり
朝のうしろに待ちつづけている
すべては灰に
熱と
曜日を残して
[グループ]
戻る
編
削
Point
(2)