絵空事/HTNYSHR
ドンナニカ美シイダロウ
独り美しさの前に茫然と立ち尽くし、言葉もなく涙すること
川の流れだけが微かに震えている
雲間の太陽すら眩しく感じる
彼方の山際は永遠の彼方の中でこの静かな瞬間の対称を極めた焦点として座す
コノ感覚ノ孤独ノ中デ静カニ暮ラシタイ
ソウ願ウトキ感覚ノ中デ築カレタ大塔ハ音モナク崩レ去リ
感覚ノ孤独スラ消エタ雑音ダケガ見エテシマッタ
魂は血の循りとは別の所からやって来たのだ
命繋ぐ生命の営みとは別の所からやって来たのだ
魂の世界で見た夢が、あの山際に霞んだ輪郭の中では今も揺蕩ている
それは目を閉じて見る穢れない清浄の絵空事か
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