爆裂(上、後)/鈴木
――嘘じゃねえよ!
五年生・藤堂勝也は
――見つけたんだ!
市立虹丘小学校第三十六登校班長であり「社ヶ丘パークマンション」敷地内の餓鬼大将も兼ねていた。
――秘密基地を。
梅雨明けの朝は日差しが一段と白く風も涼やかに肌を巻いて空き地の草を薙いでいく。その経路を目で追っていた祥平は隣から肩を強く揉まれて痛い思いをする。八人の二列縦隊で勝也と歩く最前列である。
――聞いているのかな、一年坊主。
――ごめんなさい。
力を行使する喜びの笑顔は当時の祥平が最も嫌うものの一つだった。接触を避けようとすればするほど勝也は絡んできた。エロティック写真集『しっぽり大前線』へいっかな
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