なきぼくろ/BOOKEND
 
投げやりに時間を埋める。
アイツの声は届かない。
余計な勘ぐりはいつだってロクな結果を招かない。
さかんに響く緑色をした道路の脇で、最後の溜息を吐き捨てる。

まだ少し憶えてる。
微かな声色と独特の熱を帯びていた。


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