零/Izm
 

肌を刺す風が
愛しさを増して儚さに気付く

透き通る空は冷たく
理由の無い微笑みを浮かべた

感覚的な人間が
時として季節を亡くし
暗く沈んだ夜空で涙を流す

やがて訪れる季節を
待ち続ける胸に
降り注ぐ雨だけは
優しさに満ちている

その切り口から
何も見えなくなるまで
歪んだ日々は続いていく。


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