哀愁の部屋/榊 慧
ついうっかり頭に入る他人の音に
また殺されてしまったようで
微妙な距離感のそいつは
道連れにわたくしを選びたいのやも知れません
わたくしはおずおずと目線を下げまして
本日知りました悲愴なことに
他人の音に、
はき気すら覚えていきました。
こんな体験はいらぬでしょう
僕が僕で辛いということは
彼ら彼女らには迷惑らしく
他人の音を やかましく
しかし誰も悪くはないと
それが故にまた僕はわめくのです
そういうことでもめるのは
おかしいと娘は思いました
そして
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)