稲穂/
こしごえ
りつけないほどの遠い孤独を鳴くアオガエルの
私の気配におどろき青ざめ斜陽をしつつ泳ぎ出す
(夢幻な)無限軌道が跳ねかえりことごとくひっそりと発火する
透明にくずれ上がってゆく燃焼する微笑の
ひかり!鎖骨の曲線へ そっ(、とふれる白いゆびさき
、みちあふれひらかれていく門
ひろがりまばゆく。
巡礼(行列)の先頭で 糸杉はなきやむ
ながくつめたくみすぼらしい警笛のあとで。
農夫がひとり、群れをなす雲と、黙礼あいさつをかわしている
純粋に。
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