藻/Etuji
 
朝のひかりが寂寥をうきあがらせる
水のなかの部屋で藻のようにさみしくゆらぐ

愛を終えてめざめるさめた白い世界
そこでは言葉がうしなわれている

隔離された生の夢

記憶のなかを雲がながれる
もういちどめざめるように
扉をあけてあるがままの今へあゆみだす

朝のひかりが熱をとりもどして
孤独のむこうがわはもうみえなくなっている。





戻る   Point(2)