パトリック・ベイトマンの楽譜/《81》柴田望
 
なさい。おたく、結構儲かってるんじゃないの?

A:弁護士に相談するまでもない。民事訴訟法三八二条〜三九七条に則り、督促手続きを行う。これでよくわかった、警察国家Dよ、あんた正義じゃないな。法律に何が記載されていようといまいと、警察が悪に加担する限り、パトリック・ベイトマンや詩人たちの存在意義は消えない。

E:A社は誤認している。パトリック・ベイトマンは詩人でも自警団でもない(詩人だって自警団じゃない)。かれの動機は、だれかの名刺が自分のよりお洒落だとか、親の七光りを指摘されたとか、一見些細なことなのです。

A:スピルト・ミルク、泣き寝入りじゃない。お金持ちの素質とは財布紛失時の対
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