枯れ木/
清水勇介
正しいのかと問い続けて
二十一回目の秋を見た
中途半端な悲しみを捻り出して食べてみる
それは嘘になって
よこしまな水は皮膚の裏まで暗く染め抜く
あゝ追憶よ、汚さぬように汚してしまわぬように
あの日を染めてしまわぬように
正しいのかと問い続けて
二十一回目の秋を見た
少なくとも秋だけは正しいのだろう
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