人を殺した詩/doon
ある日詩人が思いついた詩
人が殺せてしまう詩
初めは共感が詩の本質と思っていたらしい
共感されれば良い
作られた詩はネット上に投稿された
3日後
人が死んだ
その詩によって心の支えがぷっつりと切れた人
特定の人達だけを指した詩に
非難半分 賞賛半分
詩人はそれ以上結果を見ることも無くなった
見れるわけも無い
詩が表現の域にあるのだと誤解した人にとって
詩の向いている矛先も分からないのだ
ただ単語を連ねただけでも詩にはなる
比喩の中にも 抽象の中にも
詩人は何一つ鋭く尖った言葉を使えなくなった
それは水
一生波紋の立た
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