裏庭の掃き溜め/ふもと 鈴
 
もうつかわない
世界、暗闇、夜、感動、飛躍、論理、あいまい
大きなことなんて、裏庭でなんの役にたたなくって
少しだけはがれた壁さえも、哀切を極めている

大きなことは、一体
何を伝えたくて、
どこにあって、
沈んでいくのか

沈むのならいっそ、
自分自身であるのが適当で、
水の中では、みんな歪む

あまりに大きすぎると、中身は何なのか、
よくわからないという

結局のところ
苦情は、キリキリと積み上げられて、
信じられないほど痛い

(水の中では、屈折と浄化)

もうつかってはならない
涙、と、それとあれに

裏庭のしめった土はいつまでも水分を失
[次のページ]
戻る   Point(0)