詩の精/
寅午
スコープのさきに
わたしは詩をとらえた。
詩は、スコープのなかで揺らぎつづける。
狙いはさだまらず、
わたしは引き金を引けない。
わたしが躊躇うあいだに
詩の精は、スコープの視界から消えてしまう、
抜け殻だけを残して。
戻る
編
削
Point
(1)