時と音/
木立 悟
火 硝子 火 硝子
常に火の前に立ちはだかる
硝子の声 硝子の声
左目は弱い
ふせてもまぶしい
重さのない指の重なり
滴を照らす火
壁鳴らす色
手のひらの上に揺れる鉱
影は流れ 窓はひらく
つらなりの前の左目
歳月があり 歳月に眠る
夢のなかで種ははじける
音のない朝のまぶたに
まなざしと花は訪れる
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