さようなら/虹村 凌
 
リンの匂いが部屋には充満してて
何だか病的な感じがしてた

下手をすると殺されそうなので
無難な答えを選んで返した
アンタはいとも簡単に納得して
ぎゅっと抱きついてきた
アンタなんか死ねばいいのに
相変わらず使えないんだ
はやく夜があけて朝がくればいいと思ってた


もうどうしていいかわからなくなって
知らない誰かに相談しようと思って選んだのがアンタだった
何でかなんてワタシにもわからない
ただアンタなら聞いてくれるって思っただけ
そうしたら思った通り聞いてくれて
何でか知らないけど涙まで流してくれて
気持ち悪いと思ったけど
きっと優しいんだって思った

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