あ き/ゆるこ
 
 
 
地元の駅が凍ってしまった、
夢をみた
誇張する胡蝶みたいにこちょこちょと
わけのわからない言葉を
おばあちゃんの形見を扱うみたいに優しくつぶやいた
 

ドトールのカフェオレを買った
軽くなった財布、に触れた皮膚まで凍り始めた
 
きっと、あきのせいさ
 
水分の少なくなった唇を震わせる
 
 
舌の上を転がるカフェオレ
ころころ、かさかさ 
 

あさ、何かが破裂した
 
 
ミーン、と
なにか懐かしいおとがした
 
 
通勤快速の海に混ざるノイズになった
 
 
 
 
そういえば、
君のぬくもりを近く感じるようになったね
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