sugarmagnolia/水町綜助
 
のうつろいを
 靴底のなく音に言葉を
 発音に数え上げられることのない色彩を
 目まぐるしいほどの
 話すべきことにテーブルの向かいの席を
 伝わらないことに疾走を
 荒い呼吸にたくさんの青空を
 それと海原と
 数えきれない夜と
 あくまで揶揄的につかう「奇跡的にすぎない」と
 けれどすべてがかちりと音を立てるように合わさるほんの一瞬に
 結晶するそれは
 それはやはり甘いものだと
 どうしようもなく








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