器と器/
木立 悟
つろを引き寄せる
森 鳥 鏡 かけら 手のひら
かけらかけらかけら 手のひら
水の目でもあり火でもあるもの
月と手のひらを貫いている
眠る姿 沈む姿に
悪戯な片目の笑みが重なり
横顔が うしろ姿がさらに重なり
灰色の器のなかでさざめいている
笛が巡り
鈴が巡る
たどりつかないものがたどりつき
器と器のはざまを巡る
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