「兎」/菊尾
 
る事なんて簡単な話なわけだが・・・・・・・・・。

「腑に落ちないでしょう。えぇそりゃもう腑に落ちないでしょう。しかし私にはもう時間がない。こんな事頼めるのはあなた以外には考えられないように思えます。どうか、どうか、何卒、よろしくお願い致します!」

そう言うと兎はペコリと頭を下げた。その仕草がどうにも愛らしく、つい、いいですよと返事してしまったのだった。


ブラッシングは夜中に忍び込んで行っていた。
最初ガーコはガーガーと騒ぎ立てたが手に持ったブラシを確認すると大人しくなった。
兎はブラシをそのまま土に埋めていたが汚れるといけないのでビニール袋に入れて埋めるようにし
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