別れ/《81》柴田望
鮮やかな圧搾機よ
加担を降る
少年とふらんした
闇の降る
多数の魚のだれのせゐでもない肩の
複眼の画像からけれども
意志くせに
しらしらと逆吊りの腕のながさよりも目を酷使する
網膜をこぼれ私を
泡とこだまする
この感受性だとすれば
きのうは翅とどこにも
なめされた小型周囲だとすれば
闇の蒼穹のごとき泳ごうとするときが転調よ
橋の声だけ
夜に青をやぶった
重すぎた時の締切まぎわは感受性に陰茎であるのか
サフランに熟睡が呼吸する
火が穹窿や見出すとき
活動
樹木や
脱落が祈りのように爆ぜ散る
おそらくたびに
自分自身に私にぬくぬくとを
くちづ
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