ずっと変わらない/唐草フウ
いてるとき
ひまさえあれば
しりとり
ことばを言いつくしたのか
それとも疲れてきたのか
双方すこしずつ遅い口になってきて
そんな雰囲気に
わたしの足でリズムをとって持ちなおす
有名なクィーンのワンフレーズ
ドンドン、パンッ
ドンドン、パンッ
顔を合わせてなんだかおかしくなってくる
わらう
母がほめてくれた
昔よりわたしは単語をいっぱい知っていることを
だけど互角なたたかいで
やっぱり勝ちたくない気もする
ずっと
「しゅうりょう」のことばは
言いたくなくて
言わなかった
またしりとりしようね、といった
次の日わたしは
芋のつるを母と一緒に剥いた
その手を忘れずに
その手にいつかなっていく
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