皮手袋の友人/KETIPA
また呼ばれた
ついでに連れられた
人口建造物の端っこを渡りながら集団についていった
地面から萌える造花を眺めて立ち止まる
皮手袋に引かれて先に急かされる
ついでなら別にいいだろう眺めてても
彼の皮膚を知らない
常に手袋越しにしか触れない
他の友人とは素手で握手する
そうして丁寧に両手を覆うのだ
なめされた牛の皮で覆うのだ
もう触るな
そんな偽者の手で把握されたくない
ついでなんだろう
この造花を眺めていたいんだ
行け 帰るな
造花が細胞分裂を始めたんだ
ついでなんだろう
軽蔑と憐みとお情けの風が吹いた
断続的な低音に束縛された
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