「存在の彼方へ」を読んでみる2/もぐもぐ
ス人であって、フッサールやハイデガーに直接師事したわけではなく、それに対してレヴィナスはもともとはリトアニア出のユダヤ人であって、フッサールやハイデガーに師事した直接の弟子であったわけであるが、同じ現象学徒(フッサール思想の影響を受けた者)、特に神学的な事柄に関心を持つ者として、やはりその関心には或る程度相互に重なり合う部分があったのかもしれない。
サルトルは、「存在と無」の中で、「超越」を他者の「まなざし」と絡めて論じている。サルトルは、超越的なものについての経験を、他者の「まなざし」という出来事に由来するものとして解釈している。(卑近なレベルで解釈すれば、例えば人を殴ったり泥棒したりしないと
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)