指先で弄んだ結果/高島津諦
 
十五日 伝説の波が 来たらしい もう広島は 残っていない


「誰しもが就職しないとならない」と書いてある本捨てられずいる


君はいつも「注文なんてしないわ」と僕の心を試そうとする


今君はそこにそうして座っててけれど一体どこを見てるの?


物足りないけれど太るの怖いから幸せの摂取制限中よ


君がふと隣の席に座るから飲めない午後の紅茶(ミルクティー)


落ちてきたしずくを指でぬぐう夜どこかで君はこうされている


舌先でそっとなぞって御覧なさいほんのり甘くてちょっぴり痛い


「キスしましょう。キリンになったつもりでね」イカスミパスタを食べ
[次のページ]
戻る   Point(2)