月の眼差しを閉じて/
海里
空にかかるあれはどうしても瞳に見える
星々よりも太陽よりも瞳に見える
悲しむように伏せていたり
驚くことがあったかのように見開いていたり
海を手繰り寄せては手放してみたり
頷いたり里芋をとったり首を振ったりしてないで
時にはその眼差しを閉じて
生まれたときのことでも思い出してみろよ
午前の空の月の海は青い
静かの海も嵐の海も
戻る
編
削
Point
(2)