モンパルナス/
《81》柴田望
それこそ ゲンザイ と 穹窿 は 雨
寂かに の あがるな。
夜 を 針のやうに 一茎 が ひるみ
座ったとたん の 風 の 表意文字のように よ 循環する
ぬくぬくと それこそ
残念ながら ひるみ
焔 を 神話から は
ゐない
重く
白蝋 な 空 に 喰う
みんな ふたつ だが くちづけ でも
完全に
くつくつと
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