無日/ヨルノテガム
 
もう背中ではない
来客は訪れ間近に座り
テーブル代わりに使われ出した
ブレックファーストは豪勢に並べられ
後頭部には紅茶ポットが置かれ
一杯、二杯、三杯目と軽くなってゆくのが
ほほえましくもわかる
おしりを叩かれるとボーイがやってくるはずが来ない
歯医者がやってくる
客はすでに居ない
歯医者は糸でわたしを囲み
痛くないからと砂漠からポコペンと引っこ抜いてくれる

わたしの埋まっていた跡形はすぐに無くなっていた

星の見えない昼、風はあるようで











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