ピアノを弾く/
猫のひたい撫でるたま子
ピアノの白と黒を交互に抑えて、
小指から親指にまた跳んで、
どんどんと高音の淵まで向かう。
終わりの音は高すぎて耳には聴こえない。
とばしてしまった白い音だけがこもって、大切そうに響く。
雨がざあざあと気持ちよく降る日曜日の時間。
戻る
編
削
Point
(0)