ピアノを弾く/猫のひたい撫でるたま子
 
ピアノの白と黒を交互に抑えて、
小指から親指にまた跳んで、
どんどんと高音の淵まで向かう。
終わりの音は高すぎて耳には聴こえない。

とばしてしまった白い音だけがこもって、大切そうに響く。

雨がざあざあと気持ちよく降る日曜日の時間。


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