八百屋と骨/パラソル
屋は、八百屋の異常な様子を見て、思わずたずねた。
「どうしました?ブツブツと」
八百屋は、「みせに客がこない、みせにきゃくが来ない、みせに」
といい続けた。
ガス屋は、店に堂々と立っている人骨を見た。
それから、こうささやいた。
「海に行きませんか?それから花屋に。」
そこで、ガス屋と八百屋は、なかよく連れ立って出かけ、
人骨を海に投げ捨てて、
帰りに花屋で花を買った。
そして、人骨があった場所に、花を置いた。
「これでよし」ガス屋はつぶやいた。
翌日から、だんだんと、八百屋に
客足が戻っていった。
八百屋は、野菜の売り方は知っていたが、
何をかざったらいいのか分からなかったのだ。
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