残暑/
ヒロシ
過ぎ去りつつある夏
残像のような
真夏のそれとは違う
寂しげな熱
ゆっくりゆっくりと
季節は移ろってゆく
どうかまだここにいて
太陽と空が
ほんの少しずつ高くなってゆく
きみの声が聞こえた気がした
もう追いかけてこない
僕はきみの名をつぶやく
夕焼け空
思い出がスライドショーのように
回り始める
楽しかった日々も
あの空の向こうへ
流れていった
ひとり
きみを想う季節
寂しい季節がまたやってくる
たくさんの
君の言葉を抱きしめて
巡る季節を
感じて
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