今朝早く君は物憂げにぼくのベッドから流離する/山田せばすちゃん
 
白いシーツにくるまって
裸の足を少しのぞかせながら
「帰るところがないのぉ」って
まるでローティーンの家出少女みたいな
口調でさ
そう言ってみな

きみの横に滑りこんだぼくは
不器用にきみの肩を抱きしめながら
「帰るって言うのはどう言う意味なのだろう・・」って
まるでものわかりのよくない詩人みたいな
口調でさ
訊きかえしてあげるから

そうしてぼくの隣で朝まで眠ればいい
きみは可愛いハタチの娘で
ぼくの友達で

悪い夢を見てうなされている
ぼくのことなんかほったらかして
「ありがとう、もう行くねぇ」って
まるで夕べのことなんかなかったみたいな
口調でさ
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