しつれん。/
AKiHiCo
くて
終わらない悪夢-かこ-に恋をしている
酔う程に芳しい花の色は赤
滴る物が生きている証ならば
綺麗に散らして染め上げて
静寂を好む月灯りの許
心音さえ聞こえてきそうな悪夢-いま-
壁に背を預け握り締めた掌を
そっと広げれば舞う花弁-はな-は美しく
破片の上に落ちて猶予う
あの風に思いを載せて
この月灯りに居場所を求めて
閉じた目蓋の裏側に
あの人の笑顔が未だ蘇る
戻る
編
削
Point
(2)