拝啓、ムジーク/nm6
拝啓、ムジーク。音楽的な夜が、ルララルラとやってきます。コルゲンのようなうずら卵のような、つるりと白く圧倒的にやわらかく飛び散りそうな、つきぬけてせつない月。ぼくらはぼくらなので、「ほら見たことか」をすり抜けて、ちょっとだけ痛くてセンチメンタルで締め付けてキリキリの、花なのです。研ぎ澄まされたリズムにルララルラのメロディー。さあぼくらは仕方なく、ポケットのヴァイブに吸い付くように研ぎ澄まされている。
拝啓、ムジーク。音楽的な朝が、タリラリラとやってきます。起きぬけの珈琲のような自転車の風のような、さくりと青くさよなら過多で飛び散りそうな、つきぬけてせつない空。こと
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