こんな存在で/吉岡ペペロ
 
ピアノだけの旋律

水滴のような

誰もいない午後の食卓

いつもと変わらない、

でも変化している風景

かなしみがひかる

十一月、朝の日射しほどの

一瞬の

子守唄の温度と闇

こんな存在でありたい

こんな存在で

関わりあえていたら

感情は

現実化しない思考を

いじめる

そんなものと

こんにちわ、するのも

さよなら、するのも

ごめんなのさ

感情は

現実化しない思考を

いじめる

ピアノだけの旋律

水滴のような

誰もいない午後の食卓

こんな存在で

こんな存在でありたい
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