落陽/スカイゴウ
 

がたん、ごとんと電車は揺れて

それぞれを然るべき場所へと運ぶ



帰るところの無い私

頭上で揺れる吊り革みたい

誰かに繋がれるのを待っている



「それなら二人で暮らそうか」

あなたの言葉を掻き消すように

がたん、ごとんと日が暮れてゆく


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