コスモス/Etuji
遂には不信のまま生涯をおえるのだろうか
いくどとなく陽は昇ったそれでも
明日また陽が昇るとは信じることができなかった
夜の闇のなかをよびかけるための一言をさがしている
無数の問いをかかえ
なぜ問うのかさえわからなくなるとき
肉体がしずむように重い
人が
人のみが人を殺すのだ
刃物で銃で
あるいは中傷の一瞥で
ついには無関心で
そして忘却をもって
死者をも殺すのだ
暁にはまた鳥はとぶだろうか
一条の光の軌跡に意味はあるのだろうか
無常にコスモスが咲く
不信がうむ
無数の殺戮にも
平然と風にゆれている
私はただ生きるちからを信じたいのだ。
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