壊れてゆく世界の中で モノクロームの夢を見る/皆月 零胤
うと決めたんだ
こことは違った世界を見たい 明るい未来に行けたらいい
そう祈りながらも僕は 冷めきった情熱の破片を胸に抱いて
瞳を閉じて静かに眠りについても 今夜もまた
絶望的な希望の唄を この世の果てで口ずさむのだろう
疲れ果てたこころとからだは
もう明日の望みさえも失くしてしまっている
だからもう 今夜は泣きながら眠りにつこう
そして今夜 絶望的な希望の唄を この世の果てで口ずさみながら
壊れてゆく世界の中で モノクロームの夢を見る
戻る 編 削 Point(5)