ナベくんへのながい返事/
かんな
生物準備室にて
「たち」なんて、
手紙にわざわざルビふってあるあたりがナベくんらしくて
ちょっと笑ってしまった。
この世界のどこかで会えたなら、
ナベくんとどんな話ができるんだろうと思った。
この世界のどこかで。
その時まで。いつだろう。
そんなことを考えるとなんだか涙が溢れてきた。
返事なんて出来なかった。
プリーズ・ミスターポストマン。
ナベくんは私のポストマンだったよ。
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