絶望の部屋/AKiHiCo
深夜の部屋で立ち尽くす
カーテンを開けて照明を消して
月灯りを受け入れる
青く白く部屋を飲み込んで
其処に幻想を描く
悲しい事だらけの世の中
星降る窓辺に落ちる誰かの願い
いつか思いを馳せた星は
今も煌き続けているだろうか
少なくとも心の中では
もう輝いてはいなかった
夢とか希望はどうせ叶わない
それなら最初から抱かない方が
幸せなのだろう
爪先で踊るのは月の輪
悲しい程に美しい青を放ち
絶望の部屋を深く染めてゆく
飲みかけのコップの中で
星屑が泳いで光っていた
飲み干せなかった夢
此処に目覚めたのだろうか
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