虹色 ・ レインボー/タマムシ
 
暮れてゆく夏のかたむく日差しのように
あなたの後ろすがたが遠ざかってしまう

今日あった嬉しいこと、虹
久しぶりに見れたこと

あなたの後ろすがたが遠ざかってしまう
淋しさがぼんやりと浮かぶ、空

記憶がだんだんとうすれてゆくみたいに
景色と時間が後退してゆくのを止められず

瞳を閉じて焼きつけておきたかった
わたしの一番大切なところに

だけどあなたのすがたは
きれいだった虹色にかすんでしまって

一緒に見たんだよね?って
もう一度確かめたくなる

レインボー

ただ一人
ぼうぜんと立ち尽くす夕景の中で

あなたの後ろすがたが遠ざかってしまう
戻る   Point(2)