酸素パイロット/KETIPA
 

ただ生きてるのはほぼ犯罪
その原罪を
許され免れ かいくぐって

一歩間違えば激突する
天井近くを
とんでいる


羽はなかった
両手でもがいた


いつ墜落するとも知らない
紙製の防風林を右手で掴んだ


平行線が 唸りをあげた
斜体の雨が 一斉降下し   尽きた
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