函 館/るか
 

夕暮れで
あった )


あかい
鴎は、つたえた。


はぐれた
子どもが
ちいさな指で
水たまりで
遊んでいます、───


さようなら、
また
いつか。


くれてゆく
海の熱さ
水たまりにうつった
子どもの



さようなら、
だが



「 なにひとつ 了っていないにせよ
すべて了っているにせよ 」 


辺りは
いつまでも


明るかった


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