慕うべき月光に/かえで
 
本当はすべてをあなたにさらしたい
私の脳裏に気付いてくれますか
窓辺から叶わぬ願いを捧げていることを
全身で未来を抱き締めて
出来るだけ広い世界と呼吸を合わせていることを
溢れそうな心の雫は消え
見え透いた星達のざわめきは沈み
もう空を仰いでも掌には綺麗なものが残らない
見えない風が私の心を強く抱き締めても
私はけして砂のように解き放たれることはないだろう
あなたが私を見つめているのなら
今宵だけでもしばし寄り添ってはくれませんか

戻る   Point(3)