目線にいちいちイラついたりなんかしても/ホロウ・シカエルボク
所で小便をする
渇くことがそんなにも懐かしいのか、渇くことが
身体中の水分を小便に変えちまったら
誰にも判らない理由で死んだり出来るかもしれない
クソみたいな死、まあ小便だけど
俺にもっともふさわしいのはそんな死なんじゃないかって…時々考えることがあるんだ
年老うことも出来ないかもしれないこの少年の気持が分かるかい
洗面所の鏡で自覚する自分は
きっと誰かが拒絶する自分にそっくりなんだ
横になって小さな照明を見ている
幼いころ
それが自分をこの世にとどめているのだと
俺
結構本気で信じていたんだぜ
オリンピック、オリンピック、オリンピック、オリンピック
何度チャンネルを回しても
誰かの栄光に声を張り上げて喜んだりなんか出来ない
感動なんかしてんのは苦労していないやつらだけさ
俺は感動なんかしない
勝つための努力をしないやつに
そんなことする権利はないはずさ
冷房の効き目は今ひとつ
この湿気は
俺自身がまとっているものなのかもしれないな
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