三連目/
佐々木妖精
ように時を告げる通帳}この手を放して
空にもたれかかったら
家族や彼女の中
飛びこめるだろうか
早世したずるいやつらを
なじりにいけるだろうか
あるいは草木に吸収され
全ての生命が滅びるまで
残り続けるのだろうか
この獣は始末に負えない
何せ死ぬことにすら
希望を見出してしまうのだから
指先を柵と同化させる
死にたい
優れた詩のように
誰もが認めるような
矛盾なき飛躍を終連で放ち
正面から満足して
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